先日、渋谷アクタスにて。
師匠の藤陵雅裕氏と、新モデル発売の報告と今後の展望等についてご相談。
写真はテナーのトラディショナルⅡの7番。
「トラディショナル(Ⅰ)は、あれはあれで良いけれどおとなしいサウンド。Ⅱのこのくらい明るいサウンドの方が色々な場面で使いやすいだろうね。息の通りも良く使いやすい。」
先日、渋谷アクタスにて。
師匠の藤陵雅裕氏と、新モデル発売の報告と今後の展望等についてご相談。
写真はテナーのトラディショナルⅡの7番。
「トラディショナル(Ⅰ)は、あれはあれで良いけれどおとなしいサウンド。Ⅱのこのくらい明るいサウンドの方が色々な場面で使いやすいだろうね。息の通りも良く使いやすい。」
自分に合ったサックス・マウスピースが見つからないとお悩みの奏者は多いと思います。
これも違う、あれも違うとさまよい続ける、「マウスピース難民」。私もそうだったのでよく解ります。
そうした方に是非アドバイスしたいのが、まずはティップ・オープニングについて、しっかりと把握することです。
ティップ・オープニングとは、リードを取り付けたときにできる、マウスピース先端とリードの間の隙間の大きさのことです。
素材や内部形状にこだわるのも良いですが、まず第一に理解すべきマウスピースのスペックは、ティップ・オープニングのサイズです。
プロの奏者は、自分に合ったオープニング・サイズをほぼ例外なく正確に知っているものです。
ここでいうサイズとは「6番」とか「7番」とか、オープニングの番号のことではありません。
オープニングの番号はメーカーごとにつける基準がバラバラなので、それを知っていてもマウスピース選びの手がかりにはなりません。
インターネット上には、メーカーの番号が実際にどのくらいのオープニング・サイズなのか、比較した表があります。
これはテナーの比較表ですが、よくみてみると同じ7番でも実際のサイズがバラバラだということが判ります。
例えば、
Yanagisawa Rubber 7番 サイズは90 (単位は千分の一インチ)(2.29ミリメートル)
Dukoff 7番 サイズは105 (2.67ミリメートル)
その差は0.38ミリメートル、「なぁんだ、その程度か」と思うかもしれませんが、これが大きな違いなのです。
オープニング・サイズが0.10mm違えば、初心者であっても判るくらい吹奏感に違いがあります。0.38mmも違っていれば吹奏感は全く別物です。リードの硬さなどを選びなおす必要があるでしょう。
こうしたメーカー間の基準の違いを理解せずに、このマウスピースはアタリとか、これは鳴らないとかいう評価を下すことには全く意味がありません。それはマウスピースの品質とは関係がありません。
違うメーカーのマウスピースを比較するには、ある程度サイズを揃えないことには良し悪しを正確に比較できません。
こうしたことを把握せずに混乱してしまっているサックス奏者があまりにも多いように思います。
新しいマウスピースを買う際には、そのオープニングのサイズが何ミリメートルなのか、必ず気にして購入しましょう。
そうして購入してもそのメーカーのマウスピースが粗悪品である可能性も往々にしてあるのですが、しかしマウスピースの品質の良し悪しはオープニング・サイズを気にして初めて判るのです!
なによりもオープニング・サイズを把握すること、これが自分に合ったマウスピース選びの大きな第一歩になると思います。
The Sax誌 vol.69 (ザ・サックス) 2015年 3月号に、奥津マウスピースの記事が載っています。
ケニーGが表紙のものです。
見開き2ページに渡り、私のインタビュー記事になっています。
マウスピース作りに対しての姿勢、良いマウスピースとは何かについて、語った内容が書かれていますので、皆さん、ぜひ読んでみてください!
記事の内容について、「良かったよ」というコメントや、注文やお問い合わせ、またこのサイトのアクセス数もとても増えました。
皆様ありがとうございます。