音の特性を決めるトーンホール

キーの開きによる音の変化を説明する前に、その前提となることを少し説明しておかなければなりません。これを説明しておかないと、後の説明が解りにくくなります。

どのトーンホールが音に変化を与えるのか

サックスから音が出ているとき、開いている状態の全てのトーンホールは音色に影響を与えています。ですが、その中でも最も影響が大きいのは、開いているトーンホールの内、マウスピースに一番近いトーンホールです。ただし、オクターブ・キーによって制御される二つの小さなトーンホールは除外されます。

例えば C の音の場合、左手人差し指の真下にあるトーンホールの開きが基本的に C の音の特性を決めています。このトーンホールが C のトーンホールです。

もう一例を挙げると、 F# の音の場合、右手人差し指の真下にあるトーンホールが F# の特性を決めている、 F# のトーンホールです。

キーの名称とトーンホールの名称にはズレがある

混乱を避けるために補足すると、キーの音名と、そのキーによって開閉されるトーンホールの音名は異なる場合があります

例えば、左手薬指によって操作されるキーは一般的に G キーと呼びますが、そのキーによって開閉されるトーンホールは A のトーンホールです。

同じように右手中指が操作しているキーは一般的に E キーと呼びますが、そのキーが開閉しているのは F のトーンホールです。

さらに、もう一例を挙げると、Low Bb キーで操作する、ベルの一番近くの大きなトーンホールはLow B(ナチュラル)のトーンホールです。ちなみに、Low Bb のトーンホールというものはありません。Low Bb のトーンホールとは、いうなれば「ベル」のことです。

ややこしいですが、どうぞお間違えのなきよう。