古いオイルを取り去る
古いオイルには汚れや細かい金属粉が混じっているのでそのまま使い続けると楽器の磨耗を早めます。キー・オイルを差すときは一度古いオイルを取り去ってから注油するのが基本です。
古いオイルを取り去るにはライター・オイルを使います。ライター・オイルを布にふくませてシャフトやスクリューに付いた古いオイルをぬぐいとります。筒状になっている部分はモールにオイルをふくませて使います。ライター・オイル自体はしばらくすると蒸発して無くなります。モールは手芸店で購入できます。
給油する
キー・オイルを差して組み立てます。私の場合は基本的にキー・オイルのヘヴィータイプ(高粘度タイプ)を使っています。それでもノイズが出るキーやローラー、またいつも水分が垂れてくる左手の小指キーの辺りにはもっと高粘度のオイルを使っています。水分でオイルが流れ去るのを多少は防げるはずです。はみ出た余分なキー・オイルは拭き取っておきます。
超高粘度オイルはこれを使っています。水飴のようにネットリしています。
Ultimax Pivot & Roller Lubricant
キー・オイルの差しすぎは楽器を傷める?
キー・オイルの差しすぎは楽器を傷めるという意見があります。オイルがはみ出た部分にホコリやゴミが付着し、そのせいで可動部分が削れてしまうということです。余分なオイルは拭きとっておいたほうが良いでしょう。
ただ、オイルの差しすぎとオイル切れでは、オイル切れの方が圧倒的に消耗が大きいというのが機械を扱う上での常識なので、オイル切れの恐れがある場合は差すことをお薦めします。