キーの開きと音色の関係
キーの開きを変えると、音色はどのように変化するのでしょうか。
キーの開きを広げると
キーの開きを広く設定すると、音抜けが良く、はっきりした音色になります。どちらかというと金属的で硬い音色になっていきます。感じ方は人それぞれですが、下品でまとまりがない音色と感じるかもしれません。音量も増え、抵抗が減るので楽器がストレス無く鳴るようになります。キー・アクションのストロークが長くなるので速い運指がしにくくなるというデメリットがあります。
キーの開きを狭めると
キーの開きを狭く設定すると、音色はまとまりが良く、上品なものになります。人によってはそれが暗く、精彩を欠いた音と感じるかもしれません。また音量が減るので、鳴りの悪い楽器だと感じるかもしれません。それをカバーしようと吹きすぎになる可能性もあります。音色がぼやけたものになるので、アンブシュアのピントが判りにくく、初心者の上達を妨げるかもしれません。キー・アクションのストロークは短くなり、速い運指には有利になります。
キーの開きは、音色以外にも影響がある
キーの開きの変化によって起こる、音色等への影響はだいたい上記の通りです。しかし、音色の事だけを考えて自由にキーを設定すればいいかというとそうではありません。キーの開きは楽器のピッチやイントネーション、音色の均一性(バラつきのなさ)にも影響しているからです。
特に、キーを低く設定しすぎるとイントネーションや音色の均一性に大きな問題を抱えます。逆に広めのキー設定は、イントネーションや音色の均一性に関しては比較的安全な設定だと言えるでしょう。
キーを低くしたときに起こりうる問題点について、次項以降にまとめたいと思います。