パッド(タンポ)の二つ目の役割は、リフレクター(反射板)としての役割です。
過去のサックスの資料では、パッドの説明にReflect(反射)という言葉が出てきます。
https://www.saxophone.org/uploads/museum/03/32903_1336_1881.jpg
1922 Conn New Wonder
“reflecting them (sound waves) instead in full volume on their proper course”
「音波をフルボリュームで、かつ正しい方向に反射する」
音量や音色の輝かしさを得るために、パッドは徐々に音をより反射するように改良されます。パッドに金属やプラスティックの円盤が取り付けられるようになった理由の一つは、音を反射する性能をアップさせるためのようです。
1954 Selmer Mark VI
ここでは金属の円盤を「トーンブースター」という呼び方をしています。
ブースターはトーンホールのリムの大きさ近くまで大きく、出音を大きくする、音質を明るくすると書かれています。
つまりはリフレクターとしての機能について言及しています。円盤をトーンホールの大きさに近いほどに大きくすれば、効率良く音を反射するということです。